製造業に興味がある人、これから製造業を目指そうかと考えている人のなかには、製造業に向いている人の特性は何かということを知りたいという人がいるのではないでしょうか。製造業はモノづくりの仕事であり、専門的な知識や創造的な能力を持っていないとできないと考えているかもしれません。
そこでこの記事では、機械や電気分野の製造業におけるエンジニアの求人の提案を行っているベスキャリが、製造業に向いている人の特徴や適性を紹介します。製造業へ就職・転職するときの注意点なども合わせて解説するので参考にしてください。
目次
製造業とは
まず、製造業とはどのような産業なのかを解説しておきます。製造業とは、「原材料などを加工することによって製品を生産・提供する産業」です。製造業で作り出されるものは、機械や食品、医薬品、化学製品、建築資材など多様です。
製造業は日本の産業のなかで大きな役割を占めており、経済産業省の資料でも、「製造業は2022年時点で我が国GDPの約2割を占め、我が国経済を支える中心的な産業としての役割を果たしている」とされています。
製造業では、素材の開発から資材の調達、製造、品質管理、保守まで、多くの職種があります。
製造業に向いている人とは
では、製造業に向いている人とはどのような人なのでしょうか。製造業のすべての職種において必要である要素を解説します。各職種ごとに必要な適性は後の章で説明します。
モノづくりが好き
モノづくりが好きということは、製造業を志す上で重要な要素です。製造業の仕事では、多くの工程をこなさなくてはなりませんし、地道な作業を続けなくてはなりません。さらに、製造業においては製造する製品をより良いものにして市場に提供をしなくてはなりません。
そのためには、情熱を持って良い製品を根気よく作り続けることが求められます。モノづくりが好きであれば、こだわりを持って製品作りができますし、ちょっとやそっとのことでは挫折せず、製品の完成まで導くことができるでしょう。
現に、「新社会人・若手社会人の意識調査」では、『「子供のころ電子工作が好きだった」「モノづくりに憧れた」など、「好き」「憧れ」といった動機で技術職を目指した人が47.9%を占めていた』ということです。このように、モノづくりが好きというのは製造業で働く上で重要な要素といえるでしょう。
理系教科が得意
理系教科が得意ということも、製造業に向いている人に共通する特性といえるでしょう。営業や企画、マーケティングなどの仕事であれば理系の知識は求められないことが多いですが、開発や設計、製造にかかわる仕事の場合には、理系の知識やスキルが必要になります。
機械の製造には工学的な知識が必要ですし、化学製品の製造には化学の知識が必要です。また、製品を設計・開発するときには、数学的な計算能力なども求められます。計算をすることで、強度や耐久性、製品の故障などについてシミュレーションができます。
大学や高専などで理系の学習をしている人は、文系の人よりも製造業で採用されやすいといえるでしょう。
機械の操作が得意
機械の操作が得意ということも、製造業に向いている人の条件といえるかもしれません。
製造業の仕事では、業務のなかでさまざまな機械を操作することになります。製造は機械を用いて行いますし、設計や開発においてはPCやCADなどのソフトウェアを操作します。シミュレーションや測定、検査などでは専用の機械を利用することになります。
こういったPCや機械の操作が苦手だと、業務において支障が出てきますし、抵抗を感じてしまうかもしれません。ふだんから機械を操作するのが好きであったり、関心があったりするという人は製造業に向いている可能性があります。
手に職をつけたい
手に職をつけたいという人も、製造業に向いている可能性があります。
製造業では、工学や化学の知識を用いて設計や開発、製造を行うので、専門的な設計力を身につけることができます。また、機材や材料の知識を得ることができますし、製品の検査や分析を行うための解析力も身につけることができます。製造における工程を管理するための知識や品質管理のノウハウも得られます。
実際、若手エンジニアへのアンケートでは、技術職を目指したきっかけが「手に職をつけたかった」「安定性がある」といった動機は14.2%を占めたという調査もあります。手に職をつけたいという人は、製造業を目指すのもよいかもしれません。
製造業の職種
製造業では製品を作り上げるまでに多くの工程が必要であり、工程ごとに部門が分かれており、製造業にはさまざまな職種があります。それぞれの部門では専門的な知識やスキルが求められるので、自分の興味のある分野や将来のキャリアプランを考えながら職種を検討する必要があります。
製造業には主に以下のような職種があります。
- 企画
- 研究開発
- 設計
- 調達
- 生産技術
- 生産管理
- 品質管理
- 営業
製品の企画を行い、製品自体や製品化に必要な研究や開発を行います。そして、具体的な製品の設計を行うとともに、必要な資材を調達します。その後、製造工程や生産ラインの最適などを管理するとともに、生産計画に基づいて製品を作り、品質を管理します。ほかにも、顧客を獲得したり折衝を行う営業の職種などもあります。
製造業の職種ごとに向いている人の特徴
ここからは、製造業の職種ごとに向いている人の特徴を紹介します。
企画
企画は新製品のアイデアを考え、コンセプトや製品案を考える職種です。市場やターゲットの情報を調べるなどして、利益が得られそうな製品の構想を生み出します。
企画の仕事では、市場で評価される製品を作る必要があるのでアイデアを生み出すための発想力が重要になります。ふだんからいろんなアイデアを考えるのが好きという人が向いているでしょう。ただし、ビジネスですので感覚や勘に頼るわけにはいかず、市場の既存製品や顧客のデータを分析する必要があります。こういった統計分析やマーケティングの知識、スキルも必要になります。
また、アイデアを生み出すためには、最新のトレンドの情報や顧客が何を求めているかといった情報を収集する必要があり、情報収集が好きな人も向いているといえるでしょう。
研究開発
研究開発は、製品の製造や既存製品の改良に生かせる素材や技術、知識、理論などを研究し、製品開発を行う職種です。より機能性が高いものやこれまでの問題点を解決するものなど、画期的な製品を生み出すための土台を築きます。
研究開発の仕事では、新たな技術や素材を生み出したり市場で評価される製品を開発したりするための、柔軟な思考や専門的な知識が必要です。常識を疑い、独自の発想をできる人が向いているはずです。そして、現実に製品に活かせるものを生み出すまでには長い時間と試行錯誤が必要になるので、根気強く地道に仕事を行える人も向いているでしょう。
また、研究開発では、最新の情報を得るために海外の情報源や論文なども読まなくてはならないことも多いです。そのため、製造業の仕事に興味があるだけでなく英語などの語学力がある人も向いている可能性があります。
設計
製造業の設計の仕事は、企画や研究開発をもとにして、具体的な製品の仕様や特徴、性能を設計して形にしていく職種です。ニーズや要望を満たすように、外観や部品、機構、サイズ、機能などを設計し、テストを繰り返すとともに完成まで導きます。
設計の仕事では、製品を用いてどのように課題を解決するか、どんな構造だとそれをもっとも効果的に実現できるかの仕組みや構造を考えます。そのためには、豊富な専門的な知識をもとに、試行錯誤を繰り返して最適なものを作るために緻密な作業を行わなくてはなりません。専門的な知識があり、こだわりを持って緻密な作業を繰り返せるような人が向いているでしょう。
また、製造業ではさまざまな技術や素材が生み出されているので、常に新しい情報を学び続ける必要があります。学習することが好きな人、製造業の情報への興味がある人は設計に向いているかもしれません。
調達
調達は、製品の製造に必要な原材料や部品、塗料、梱包材、設備などを用意する仕事です。こういったものがなければ製造ができませんし、製品の品質や価格は製品の質や価格に大きな影響を及ぼします。だからこそ、QCDに基づいた仕入れ先を見つけ、適切な品質や価格、納期で調達をしなくてはなりません。
調達では購買計画を立案し、その計画に合った仕入れ先の選定をし、さまざまな条件の交渉を行います。そのため交渉力やコミュニケーション力が重要となります。ふだんから交渉が得意であったり、幅広い人脈を持っていたりという人は向いているでしょう。
また、部品や原料の価格や需要は市場や為替などの経済の状況によって変化します。市場の動向や経済に詳しい人は向いているかもしれません。
生産技術
生産技術は生産ラインの管理や設計を行う仕事です。製品を製造するためには、材料の加工や部品の製造、組み立て、検査などの多くの工程が必要になります。高品質な製品を作るための製造技術を検討・設計し、量産するための生産体制を作るのが仕事内容です。
高品質な生産ラインの設計・管理を行うためには専門的な知識が必要ですし、生産体制の効率化のためには予測・分析のための知識が必要になります。大学や高専などで工学的、化学的な知識を身につけた人に向いていますし、ふだんから効率を考えられるような人、論理的思考や計算が得意な人に適性があるといえるでしょう。
また、生産技術はコストやスケジュールなどの管理が重要になるので、マネジメントが得意な人にも向いているはずです。
生産管理
生産管理は生産体制が整ったあとに、受注状況や生産計画に沿って、生産を管理する仕事です。製品を製造するのに必要な資材なども適宜調達し、進捗管理を行いながら製造を行います。生産における在庫管理や原価管理なども行っていきます。
生産管理においては、遅れることなく正しい数の製品を作ることが求められるので、スケジュール調整やマネジメント力がある人が向いています。また、在庫管理の最適化や需要予測のためのデータ分析なども行わなくてはなりませんので、数字に強い人が向いているでしょう。
そして、製造工程全体を見渡して、管理・調整をする必要があるので、俯瞰的に物事を見ることが身についている人に適性があるといえるかもしれません。
品質管理
品質管理は、製造した製品の質を一定に保つことが仕事となります。常に一定の水準の製品を作るために生産工程の管理をしたり、製品の検品や調整などを行います。不良品が発生した場合には原因を特定し即座に対応するとともに、再発防止策を考えます。
品質管理では、不良品を出さないために事前にリスクヘッジをすることが求められます。だからこそ、先まで見越してリスクの芽をつぶしておかなくてはなりません。予測をする能力やリスクマネジメントをする力がある人は向いているでしょう。
また、品質管理では製品の細かな変化に気づくとともに、多くの工程のなかでどこに原因があるかを見つけなくてはなりません。だからこそ、観察力・注意力がある人は向いているといえるかもしれません。
営業
製造業においても営業の職種はあります。製造業の営業では、自社製品を顧客に売り込むことが仕事になります。新規顧客を獲得する新規営業や、既存顧客からさらなるニーズを聞き出し売り上げを拡大するルート営業などがあります。
製造業の営業では、自社製品を好きな人が向いているといえます。営業では、熱意を持ってクライアントに製品をアピールして、魅力を伝えなくてはなりません。そのために製品への愛情が重要なのです。
また、製造業の製品の説明では専門的な内容をわかりやすく伝える必要があります。一定レベルの工学や化学などの知識を持っており、かみ砕いて説明をするのが得意という人も向いているといえるでしょう。
未経験者が製造業へ就職・転職するときの注意点
製造業に向いている人の特徴について解説してきましたが、未経験から製造業への就職を考えている場合には、就職後に後悔しないためにも注意したほうがよいポイントがあります。
製造業界への憧れだけで応募しない
未経験から製造業を志す場合には、憧れだけで応募するのは注意したほうがよいかもしれません。
製造業というと、設計や開発などの職種をイメージする人も多いですし、こういった職種をかっこよく感じるかもしれません。しかし、実際の仕事はイメージとは異なる可能性があります。こういった製造業の仕事は華々しく見えるかもしれませんが、地味な作業も多いものです。憧れだけで就職してしまうと、理想と違ったと後悔してしまう可能性があります。
また、製造業の仕事には多くの職種があるので配属先が異なることもあり、志望した職種で働けるとは限りません。まずは仕事のことをよく調べるとともに、なぜ製造業で働きたいのかを考えてから応募するのがよいでしょう。
条件の良さだけで判断しない
製造業の仕事に応募するときには、条件の良さだけで判断しないようにしましょう。福利厚生や給与がよいからという理由で就職をしてしまうと、労働時間が長かったり、職務内容が合わなかったり、社風が合わなかったりといったことが起こる可能性があります。
製造業は人手不足ということもあって条件のよい求人もありますが、それだけでなく自身のキャリアプランに合った企業に応募するのがよいですし、企業が求める人材像と自分がマッチしているかを確認したほうがよいでしょう。企業についてリサーチを行うとともに、面接などでしっかりと質問をするようにしましょう。
製造業に強いエージェントに相談する
製造業への転職を行う際には、製造業に特化した転職エージェントに相談するのがおすすめです。製造業の仕事は専門性が高く、企業のニーズとマッチしているかどうかが重視されます。さらに、企業それぞれに独自の文化や傾向があります。
企業ごとのそういったニーズをつかみ、企業独自の情報を得ているエージェントでなくては必要な情報を得られない可能性があります。あらゆる業界の求人を扱うエージェントなどもありますが、それよりは製造業に特化しているエージェントのほうがそういったニーズに応えられるといえるでしょう。
製造業に特化しているエージェントでは、常に製造業に触れているので最新の傾向、各社の社風などに精通しており、自分に合った求人を紹介してもらえる可能性があります。
製造業への就職・転職はベスキャリ機電で
製造業は工学的・化学的な知識を活かして仕事ができ、モノづくりの醍醐味を味わえる仕事です。製造業には様々な職種があるので、ここで紹介した適性があり自分が向いていると思った人は、今回紹介した適性や注意点をもとに製造業を目指してみましょう。
ベスキャリ機電では、設計や生産管理、生産技術、品質管理、研究開発、CADオペレーター、メンテナンス、調達、ソフトウェア開発など、製造業の幅広い案件を掲載しています。製造業専門で15年以上の運営歴があることで、全国のさまざまな企業とのネットワークがあり、他社にはない求人もご紹介。登録者には専任のアドバイザーが付き、面接のアドバイスから職場見学への同行、就業後のサポートまで行います。
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