未経験からITエンジニアに転職したいと思っている人も多いのではないかと思います。

ITエンジニアは手に職をつけられますし、給与が高いというイメージもあり、魅力的な仕事だと思います。でも、未経験からITエンジニアになるというのは難易度が高いのではないか、と思っている人も多いかと思います。はたして、未経験からITエンジニアに転職することは可能なのでしょうか。

ここでは、未経験からITエンジニアに転職できるのかや、エンジニアになった人のデータ、おすすめの職種、目指す前の注意点などを紹介します。未経験から転職するための方法なども説明しますので参考にしてください。

未経験からでもエンジニアへの転職を目指せる?

まず、未経験からでもITエンジニアに転職することは可能なのでしょうか?

結論から述べると、未経験からでもITエンジニアを目指すことは可能です。

現に、異業種から未経験でITエンジニアに転職した人へのアンケートにて多くの人が回答しており、未経験からITエンジニアになった人がたくさんいることがわかります。

また、ITエンジニアといっても業界や業務内容には様々なものがあり、未経験歓迎の業界やエキスパートレベルの力を初めから求められない業務も多いので、未経験でも働くことができます。

未経験からエンジニアへの転職が可能な理由

未経験からITエンジニアへ転職することが可能な理由には、様々なものがあります。

企業が採用している

未経験からITエンジニアになれる理由として、企業の採用が活発であるということがいえます。

未経験者のエンジニアの採用状況について、「採用している」が41.2%であり、「検討中」が29.8%であったというアンケートデータがあります。つまり、約70%以上の企業が未経験者のエンジニアの採用に意欲的ということがわかります。

また、Web業界やIT業界の企業は人の入れ替わりが激しい傾向にあります。だからこそ、他業界のように経験者やキャリアが長い人でなくても採用してもらいやすいのです。

エンジニアの需要が大きい

エンジニアの需要が大きいことも、未経験でもITエンジニアへの転職が可能な理由のひとつです。

経済産業省のデータを見ると、IT人材の需給ギャップは大きく、2025年で36万人、2030年には45万人不足すると予測されています。ITエンジニアは現在だけでなく、将来的にも需要が大きいので未経験でも採用されやすいのです。

また、ITエンジニアが不足している状況では、エンジニアの確保が難しくなっているので、自社で未経験者を育成をする企業が増えています。エンジニアの市場価値が高まっていることで、未経験者も採用がされやすい環境となっているのです。

ITエンジニアの市場価値については以下で解説しているので参考にしてください。

※「エンジニア 市場価値」の記事へのリンク

コミュニケーション力も重視される

未経験でもITエンジニアが転職可能な理由として、採用基準においてコミュニケーション力が重視されるからというものがあります。

現役ITエンジニアの66%が、ITエンジニア志望者に身につけておいて欲しいスキルとして「コミュニケーション能力」を挙げているというデータがあります。エンジニアとしての経験がなくても、他業界で働いていてコミュニケーション能力が養えていれば、転職ができる可能性が高まるのです。

特に、マネジメントや管理職としての経験をしていると、そのコミュニケーションスキルをより評価してもらえるでしょう。

未経験からエンジニアになった人のデータ

未経験からITエンジニアになった人は、転職にあたってどんな活動をし、どのような年収となったのでしょうか。データをもとに解説します。

エンジニアになるまでの期間

転職活動をしてITエンジニアになるまでに、どれくらいの期間がかかるのでしょうか。

未経験からITエンジニアになった10〜60代の男女100名へのアンケートによると、学習開始から1年未満で就職した人が48%と最も多く、次に1~2年の人が21%となっています。

ITエンジニアの学習はそこまで長くなくても、就職ができる傾向にあるようです。ただし、現場で通用するプロとなるには、現場で経験するとともに働きながらも学習をする必要があります。

ITエンジニアには様々なプログラミング言語がありますし、新しい技術なども次々と生み出されています。ITエンジニアが学ぶことは多いので、学習を続けていかなくてはならないでしょう。

学習を始めた時期

では、未経験からITエンジニアになった人は、いつから学習を始めたのでしょうか。

上のアンケートの「プログラミングを学び始めた年齢」では、20代という人が53%で、次に10代が25%、30代が16%となっています。これを見ると、プログラミングの学習は多くの人が10代や20代から始めていることがわかります。

将来ITエンジニアへの転職を考えている人は、早めにプログラミングの学習を始めたほうがよいかもしれません。ただし、30代や40代だからといってITエンジニアを目指すことができないというわけではないので、関心があるのであればプログラミングに挑戦してみるのもよいでしょう。

エンジニアのスキルを身につけた方法

未経験からITエンジニアとして働くには、プログラミングスキルを身につけなくてはなりませんが、どのようにこのスキルを身につけるのがよいでしょうか。

アンケートの「ITエンジニアに必要なスキルをどのように身に付けたのか」の質問結果を見ると、「独学」が64%、「プログラミングスクール」が27%、「高校/大学」が7%となっています。多くの人が独学でプログラミングスキルを身につけたことがわかります。

ただし、独学でスキルを身につけるのは不明点を自分で調べなくてはなりませんし、スキルの習得に時間がかかってしまうでしょう。社会人の転職などには短期間で習得できる学校のほうがよいかもしれません。

未経験から転職した年の年収

未経験からITエンジニアに転職した際には、どれくらいの収入がもらえるのでしょうか。

上のアンケートの「ITエンジニアに就職・転職した年の年収」についての質問では、300~350万円が31%、200~250万円が22%、250~300万円が20%となっています。ITエンジニアだからといって、転職すれば高収入が得られるというわけではなさそうです。

ただし、これは未経験だからこの金額だと考えられます。ITエンジニアはキャリアを積み重ねていくことで、年収を高めることができる可能性があります。

「エンジニアは転職したほうが昇給している」という調査結果もあります。転職した年の年収が低かったとしても、今後キャリアを重ねることで年収を高められるでしょう。

エンジニアの年収については以下でまとめていますので参考にしてください。

※「エンジニア 種類 年収(エンジニア 年収)」の記事へのリンク

未経験からエンジニアへの転職でおすすめの職種

ITエンジニアといっても、様々な職種があります。未経験者がITエンジニアへの転職を目指す上でおすすめの職種を紹介します。

エンジニアの職種

まず、ITエンジニアにどのような職種があるかを紹介します。ITエンジニアには、分野や業務内容ごとに以下のような職種があります。

  • システムエンジニア
  • Webエンジニア
  • インフラエンジニア
  • サーバーエンジニア
  • データベースエンジニア
  • ネットワークエンジニア
  • セキュリティエンジニア
  • クラウドエンジニア
  • プログラマー

それぞれ職務名に担当する仕事名がついているように、担う職域が異なります。例えば、システムエンジニアはシステム開発に携わりますし、インフラエンジニアはインフラの構築や管理などに携わります。

ITエンジニアの職種や仕事内容については、以下の記事で解説しているので参考にしてください。

ITエンジニアとは?仕事内容、年収、キャリアアップの方法まで解説!

未経験の転職におすすめの職種

ITエンジニアには多くの職種がありますが、これらの仕事ごとに必要な知識やスキル、経験が異なりますし、難易度も異なります。そのなかで、未経験者がITエンジニアとして転職するときにおすすめなのはどのような職種でしょうか。

難易度で考えると、おすすめなのは以下です。

  • Webエンジニア
  • プログラマー

Webエンジニアというのは、WebシステムやWebアプリケーションなどWebサービスの開発や運用に携わる仕事です。Web系のプログラミングでは、HTMLやCSS、Java、JavaScript、PHP、Python、Rubyなどを利用することが多いです。こういった言語を用いて開発を行うことになりますが、比較的難易度が低いといえるでしょう。

そして、プログラマーは設計された仕様書をもとにプログラミングを行う職種です。プログラミング能力のみを求められるので、まずはこの職種から始める人も多いです。特定の言語でのプログラミングが業務になるので、他の職種よりも求められるスキルは少ないです。

これ以外の職種は専門性が高く、より高度な知識が必要となるので、未経験者はまずはこれらの職種を経験し、他の職種に移るのがよいのではないでしょうか。

IT以外のエンジニアもおすすめ

未経験からエンジニアを目指すのであれば、IT領域以外のエンジニアもおすすめです。

IT以外のエンジニアとしては、建設や機械・電気分野のエンジニアなどがあります。これらの職種は特殊な機械を扱うことも多いですし、自社ならではのノウハウがあるので、未経験者を採用しイチから育成するということを行っている会社が多いです。

こういった会社では研修を行ってくれるので、未経験者であってもイチから学ぶことができるでしょう。スクールなどではITに関するプログラミングなどは学べますが、こういった職種の実践的なスキルを学ぶのは難しい可能性があります。未経験可の建設や機電の求人であれば、給与をもらいながら実践的なスキルを身につけられます。

これらの職種では未経験の転職者が多いので、未経験でも心理的なストレスを減らすことができるでしょう。

建設エンジニアや機械設計エンジニアについては以下で解説しています。

建設エンジニアとは?職種や仕事内容、年収、将来性まで解説します

機械設計エンジニアとはどんな仕事?仕事内容、年収、目指し方を解説

未経験からエンジニアへの転職を目指す前に知っておきたいこと

未経験からエンジニアへの転職を目指す場合には、知っておいたほうがよいこと、注意したほうがよいことがあります。

向き不向きがある

エンジニアという職業は、向き不向きがあることを知っておきましょう。

設計や開発などのエンジニアの仕事においては、プログラミングや論理的な思考が必要になりますが、資質としてこういったものに向いていない人もいます。また、エンジニアの仕事はコツコツと行う地道な作業であることが多いです。こういった作業が苦手な人にも向いていない可能性があります。

向いていない人がエンジニアに転職した場合、すぐに辞めてしまうかもしれません。せっかく転職したのにまた転職をしなくてはならなくなってしまうので、注意しましょう。

本格的に取り組む前に実際にプログラミングをするなど、自身に向いていないようなことがないかを確認しておきましょう。適性診断を受けるなどもよいでしょう。

労働時間が多い企業もある

エンジニアの業界においては、労働時間が多い企業もあるということを知っておきましょう。

エンジニアは残業や休日出勤など、過重労働が多いイメージを持たれがちです。実際に、多重下請け構造や企業の体質によって、残業など労働時間が多い会社というのは存在します。

ただ、適正な労働時間を定めているホワイトな企業も多いです。エンジニアは人手不足であり、劣悪な労働環境では人材を確保できなくなっていることも、こういったきちんとした企業が増える要因となっています。

未経験だからといってどんな企業でも転職するのでなく、転職するときにしっかりと調べ、悪質な企業は避けるようにしましょう。

学習し続ける必要がある

エンジニアは、学習し続ける必要があるということも理解しておきましょう。

エンジニアに転職できたからといって、そこがゴールというわけではありません。未経験から学習したとしても現場で活躍できない可能性が高いですし、エンジニアの仕事は多岐にわたるので様々な知識やスキルをより学習しなくてはなりません。

学習をしないと、トレンドについていけなくなったり、収入を上げられなかったりということになってしまいます。キャリアアップをするためにも、働きながら多くの時間を学びにあてなくてはならないことを覚えておきましょう。

コミュニケーション力も必要

コミュニケーション力が求められるということも知っておきましょう。

エンジニアは、どうしてもプログラミングを行うというイメージがあるので、コミュニケーション力があまり必要ないのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、エンジニアの仕事では人とコミュニケーションをする場面も多く、コミュニケーション力が求められます。

エンジニアの仕事ではチームで動くことが多いですし、クライアントへのヒアリング、関係部署との連携、プロジェクトマネジメントや進捗管理なども必要になります。エンジニアリングの能力以外にも、コミュニケーション力が求められるということを知っておきましょう。

未経験からエンジニアに転職する方法

未経験からエンジニアを目指すにはどのような方法をとればよいのでしょうか。ここではその方法を紹介します。

自分で求人に応募

未経験からエンジニアになるときには、自分で求人に応募して採用試験を受けるということもできます。エンジニアの求人サイトには多くの求人が掲載されていますので、こういったサイトに登録をして自分で応募をするのです。

未経験の場合、経験者募集の求人では不採用になってしまいますので、未経験可の求人に応募しなくてはなりません。ただし、未経験可の求人に経験者も応募していた場合には、そちらが採用されてしまう可能性があります。

このように、自分で求人サイトに応募するというのは採用されるかわかりませんし、採用されたとしても長く時間がかかってしまう可能性があります。

プログラミングスクールの就職支援

未経験から就職を目指すときに、プログラミングスクールのエンジニア就職支援を利用するという方法もあります。

プログラミングスクールでは、受講者に対して就職支援を行っているところがあります。プログラミングのカリキュラムを修了すれば、スクールがこれまでに人材を提供している企業やコネクションがある企業に対して斡旋を行ってくれる場合があるのです。

こういった企業であれば、未経験でも採用してもらえる可能性がありますし、スクール側からも後押しをしてもらえるかもしれません。また、スクールでは求人紹介だけでなく、キャリアカウンセリングやポートフォリオや経歴書のアドバイス、模擬面談など、様々な就職支援を受けることができます。

ただ、スクールの費用がかかること、授業を修了するまでの期間がかかることなどに注意しましょう。

転職エージェントを利用

転職エージェントを利用することも、未経験からの転職を成功させる方法のひとつです。

転職エージェントでは多くの求人のなかから、未経験可の求人を紹介してもらえます。企業の社風や労働環境、研修体制などに詳しいので、自身に合った企業に応募することができるでしょう。スクールのように費用や期間がかからず、早めに就業できるのがメリットといえます。

年収交渉なども行ってもらえるので、より良い年収で契約ができる可能性があります。また、面接対策や履歴書、ポートフォリオの添削・アドバイス、キャリアカウンセリングなども受けられるので安心です。

転職エージェントを利用する際には、ITだけでなく機電や建設など幅広い案件を扱っているエージェントのほうが、より自分に合った求人を探すことができるでしょう。

未経験でのエンジニアの転職はベスキャリで

未経験からエンジニアへの転職を目指すなら、ベスキャリがおすすめです。

ベスキャリでは、15年以上の運営歴があるからこそ幅広いネットワークがあり、10,000件以上の求人を常時保有しています。ITはフリーランス向けのみですが、機電や建設では未経験向けの求人を豊富に掲載しています。

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未経験からエンジニアを目指したいという人は、ぜひ登録してみてください。

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